JALUXの挑戦

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“空マーケット”を舞台にした空弁プロジェクトへの挑戦 空港業務部 業務チーム 中井弘子の挑戦

フロンティアマーケット“空”への挑戦

世界でも有数の利用客数を誇る羽田空港。その数、年間で約6000万人。内6割はビジネス客の利用だ。一昔前に比べて“空の旅”が身近になったとはいえ、そこはまだ非日常空間。空港内ビジネスの最前線には未だフロンティアが広がっている。
そんな“空マーケット”で店舗の演出を手掛けるのが、ブルースカイ事業本部の空港業務部。羽田空港を始め全国25空港にある『BLUE SKY』の運営をし、安らぎとタイムリーなサービスの提供を目指している。店舗スタッフの育成を担当する課長の中井は、空港でのサービスについてこう話す。
「空港内では、まとめ髪の女性を見かけることが多いと思います。キャビンアテンダントやカウンターの受付でも。みなさん似たような髪型ですが、ここにゲストを最高のおもてなしで出迎えようという心が表れているのではないでしょうか」
事前の期待が高いだけに、最高のおもてなしが求められる場所。「空港」でのビジネス展開はJALUXの強みであり、加工食品や機内販売品の開発などを手掛けてきた実績やノウハウを駆使すれば、もっと最高のおもてなしが提供できる。そう感じた中井は、まず商品戦略にメスを入れた。これが、後に大ブームを巻き起こした「空弁」だ。

お客様の期待を形にした事業は、ここからスタートした

空弁ブームの火付け役となった「みちこがお届けする若狭の浜焼き鯖寿司」。開発を手掛けたのは、2003年10月だった。当時、弁当は1日10個売れればヒットと言われていた時代。それなのに、なぜ新商品の開発に着手したのか。そして、なぜ焼き鯖寿司が大ヒットとなったのか。そこには、航空分野にアドバンテージを持つJALUXだけのノウハウと開発を手掛けた社員達の強い思いがあった。

「元々は、焼き鯖寿司の生産者である"みち子さん”が、ある商材を当社に紹介する時の手土産として、若狭地方の特産品の焼き鯖を持って来られた事がきっかけでした」と話す中井。押し寿司が主流の京都出身の中井にとって、焼き鯖はとても新鮮であり、同じように鯖を使っているバッテラとも違う味、食感に惹かれた。「焼き鯖をお寿司にして空港で販売したらヒットするかもしれない」、中井はそう思った。

焼き鯖寿司開発事業を立ち上げた当初は、社内から厳しい意見が出た。
ただ、「駅弁があるのだから、空港で弁当を販売しても問題ないはずだ」という思いから、焼き鯖と米の間に椎茸・ガリを挟んで、鯖特有の臭みを消すなどのアイデアを出し、お客様の視点にたった開発が進められた。過去に販売されていたものとは一線を画し、旅へ出る人の気分を盛り上げるような弁当。その思いを形にするため、値段、味、パッケージのデザインなど細かい部分にまでこだわった。もちろん、中井1人の力で出来ることではない。弁当作りに長けている人、PRや取材の対応をした人、実際の販売をしている店舗スタッフ。多くの人の協力が必要だった。その甲斐あって、発売当初の2003年12月頃からその後増え続け、多いときで1日1000個以上売れる大ヒット。空弁が、伸び悩んでいたマーケットを大きく動かしたのだ。

「焼き鯖寿司が爆発的に売れたとき、店舗スタッフは相当忙しかったと思います。でも、皆さん自分達の商品に誇りを持って販売してくれた。あのときのような販売をまたやっていただきたいなと思っています」と話す中井。

この功績が認められ、2004年にJALグループ全体の表彰である「ドリームスカイワード賞」を受賞。当時の心境を中井は振り返る。「今考えると、あの当時はよく走りきれたなと思いますね。途中で投げ出すことは簡単。でも誰1人、出来ませんとは言わなかった。皆さんの頑張りがなかったら、ここまで成功することはなかったでしょう。受賞は私だけの力ではなく、関わってくれたすべての人達の頑張りで獲得できたことです」

ちょっと贅沢な弁当に、その土地ならではの特色を取り入れる

『みち子がお届けする若狭の浜焼き鯖寿司』が、“空弁”という言葉を認知させた。それは、何よりお客様の要望に沿った商品を開発できたからに他ならない。「自分たちのやってきたことに間違いはなかった」と確信した中井達は、そのノウハウを各空港店舗に伝授。空弁を一時的なブームではなく、一般化させることに努めた。
各空港で開発する際には、それぞれの特産物にこだわった。大分空港なら、大分県産の素材を存分に使ったもの。名古屋空港なら、名古屋ならではの食べ物を取り入れたもの。商品開発の意図について、中井はこう話す。
「その土地ならではの商品には、旅先での思い出を呼び起こす力がある。そこに、空港限定で販売する意味があると思っています」
旅先で食べた思い出の食事を、空港でも味わえる。これが、中井の考えるおもてなしの商品だ。

空弁のノウハウを活かし、新たな事業に挑む

お客様と直に接する現場の声は、商品開発や新規事業の企画を立ち上げる際に重要な意見となる。それは、2007年からスタートした空スイーツ事業でも同様だった。「北海道のおいしいものを全国に広めたい」をコンセプトに、6月から※『花畑牧場生キャラメル』を発売。以来、全国の空港でさまざまなスイーツの販売を展開している。やはりこれも、ポテトチップスのような一般流通菓子ではなく、その土地の人だけが知っているようなもの。そして、ちょっとリッチな、ワクワクする商品の提供を目指している。

※アップフロントグループの(株)花畑牧場(社長:タレント田中義剛氏)とのコラボレーションによる商品

また、2007年11月には、芸能プロダクション アップフロントグループと提携、合弁会社の(株)UJプランニングを設立した。今後、同プロダクションの持つ芸能人やアーティスト等のソフト資産と当社の商品開発力や販売力を融合させて、お客様に新しい付加価値を提供すべく取り組みを進めている。

“Yes,we can”に込められた思い

航空分野に基盤を置きつつ「生活提案企業」として進化し続けるJALUX。他の企業にはない独自性で、航空機部品や中古航空機の売買を始め、農水産物やワインの輸入など幅広く展開している。バリエーションという面でみると、ここまで幅広い商社は他になかなか見当たらない。
「何かワクワクするようなことをやりたい、何でも挑戦してみたい、という人にピッタリの会社ではないでしょうか。現に私も、店舗スタッフの育成をやりながら商品のPRを行っていますので」と話す中井。

「企業文化の“Challenge & Change”は誰でも言うことができる。でも、なかなか“Yes,we can”と言うのは難しい。これは、企業と社員のコミットメントなんですね。もちろん、辛いこともあるだろうし、自分の思い通りにいかないこともあるかもしれない。でも覚悟を決めてやり遂げれば、大きな喜びを得ることができます。そういう意味では、社員1人ひとりの“個“を大切にしてくれる企業といえるのではないでしょうか」
自分の可能性を狭めず、広義に捉えることのできる企業。それがJALUXだ。

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