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武井紀美子さん
1979年2月22日生まれ。神奈川県出身。上智大学仏文科部卒業。都内ホテルに就職し、ソムリエの資格を取得。現在サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニスに勤務。2007年4月、第五回「JALUX WINE AWARD」にて初の女性優勝者となる。 |

JALUXワインアワードは以前から知っていましたし、サーヴィス業界のソムリエたちの間で注目されている大会でした。一昨年、私もスキルアップをめざして挑戦したのですが、実力足らずで二次試験で落ちてしまいました。コンテストのレベルの高さに改めて直面した思いです。
そこで心機一転し、昨年2度目の挑戦。仕事と勉強を両立させるのはかなり厳しく、いつも自分との戦いでした。

私にとって若手サーヴィスパーソン育成を目的としたこの大会の大きな魅力は、個人では体験することのできない充実した海外研修プログラムがあることでした。幸運にも優勝できた私は、フランスまたはアメリカいずれかを研修地として選ぶことができました。学生時代にフランス文学を専攻していたこともあり、迷うことなくフランスを選び、昨年10月下旬より約2週間の研修へと旅立ったのです。
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ドメーヌ・ジョセフ・ヴォワイヨにて
ジャン・ピエール・シャルロー氏と |

初めの研修地は、ブルゴーニュ地方のドメーヌ・ジョセフ・ヴォワイヨ。5代続く家族経営のドメーヌで、日本ではなかなか見ることのできない古酒が宝の山のように眠っていました。ここでは、まだ樽の中で熟成中の2007年のワインや、同じ区画でもヴィンテージの異なるワイン、1976年や1979年の古酒などを試飲させていただきました。翌日はプランス・フローレン・ド・メロードというドメーヌを訪問。畑の傾斜による味わいの違い、使用する樽による違い、また樽から樽に移す作業をしたばかりのものとまだしていないものの違いを試飲せさてもらったことは興味深いものでした。日本ではそうした機会がありませんからとても貴重な経験です。
またシャブリ地区のドメーヌ・セルヴァンでは、1976年のシャブリ・ブランショをいただいたのですが、こんなに成熟したものは初めて。今まで抱いていたシャブリのイメージが大きく変わりました。まさにモカ・フレーヴァー&きのこの香り。こうしたドメーヌへの訪問を終え、私は改めてすべての造り手さんに感謝する気持ちでいっぱいになりました。

リヨンでは100年続く伝統料理のレストラン「ル・ヴィヴァレ」での研修。地元リヨンの人に愛されている人気店です。このレストランの第一印象は、サーヴィスがスピーディかつリズミカルなこと。そしてサーヴィスパーソンもシェフもつねに楽しみながら働いていることです。それにお客様との距離感を測るのがとてもうまい。デザートまでしっかり楽しむお客様それぞれのリズムに合わせて、心地いい目配り・気配りをしている姿にサーヴィスの基本を考えさせられました。
ある晩、パリ在住の日本人の親子が来店し、日本人である私にホッとしたのかリヨンのおすすめの観光地を尋ねられたのです。このとき私は自分が研修者ではなくレストランの顔として責任を持っておもてなしをする側の一人であることに改めて気づかされました。そんな出会いがきっかけで私は日本のお客様に役立つ仕事を残したいと考え、シェフの料理を日本語訳することを思いついたのです。マネージャーの考え方は「まず、やらせてみる」。新しい試みに心よく賛成してくださったことに本当に感謝しています。
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エクス・アン・プロヴァンスのレストラン研修
ルレ・サント・ヴィクトワールにて |

最後の研修地は、セザンヌの愛したサント・ヴィクトワール山の豊かな自然が目前に広がる「ルレ・サント・ヴィクトワール」。プロヴァンス地方のオーベルジュです。テーブル数が多く、一度に21名のお客様を担当したこともありました。忙しさとマネージャーの指示不足でテーブルのセット数を間違えたこともありましたが、納得のいかないことをとことん話しあったことで信頼関係が築けたのは大きな成果です。
ある日、待ち合わせの時間より早く来られたお客様に「新聞を持ってきてほしい」と頼まれましたので、新聞を探して持っていこうとすると…マネージャーに「2人お揃いになったからもういいよ」と止められました。つまり、刻々と変わるお客様の状況を把握したうえでのサーヴィスが必要だということです。日本人であり女性である私は何ができるのか、一歩先のサーヴィスを考える良いきっかけになりました。

感慨深かったことは、ブルゴーニュ地方のボーヌで、第一回優勝者の大越基裕さんと再会できたことです。大越さんはこの大会で優勝したことを機に着実にスキルアップを重ね、現在会社からの研修で「ドメーヌ・ジョセフ・ヴォワイヨ」で醸造の勉強を続けています。現地で多くのことを教わり、これからの自分にとって刺激的な出会いとなりました。今後、こうした仲間たちとともに自己研鑽し、創造力あふれるサーヴィスパーソンをめざしたいと思います。スキルアップをめざす方はぜひ「JALUX WINE AWARD」に挑戦し、新しい体験をしていただきたいと僭越ながら心から願っております。

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| JALUX岡崎社長と武井さん |
第五回「JALUX WINE AWARD」審査結果
JALUXが主催する「JALUX WINE AWARD」は、次世代のエキスパート(ソムリエ&サーヴィス)を育成するプログラムです。第五回「JALUX WINE AWARD」には約70名の応募があり、一次・二次試験を通過した6名の方が07年4月17日にホテル日航東京で開催された最終選考会(サーヴィス実技・スピーチ)に挑みました。会場では接客のプロをめざす意欲的な若者たちが接戦を繰り広げた結果、武井紀美子さんがWINE AWARDで初の女性チャンピオンになりました。優勝した武井さんには、海外研修旅行をはじめ、多くの褒賞が贈られました。
主催: JALUX
協賛: 日本航空・JALホテルズ
審査員・審査員補佐: 小飼一至氏(日本ソムリエ協会 会長)
三國清三氏(ソシエテ・ミクニ 社長) 他計12名
特別審査員: 服部幸應氏(服部栄養専門学校校長・医学博士)
海外審査員: 3名
一般審査員: 9名
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| サーヴィス実技の様子 |
◆優勝
武井紀美子 たけいきみこ
(サロン・ド・シャンパーニュ ヴィオニス/東京)
◆準優勝
西村圭太郎 にしむらけいたろう
(帝国ホテル「レ セゾン」/東京)
◆3位
野坂昭彦 のさかあきひこ
(リッツカールトン東京「インターナショナル・レストラン45」/東京)
◆一般審査員賞
党淑潔 とうよしゆき
(シャトーレストラン ジョエル・ロブション/東京)
★審査結果の詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.jalux.com/jwa
第六回「JALUX WINE AWARD」開催予定
2008年の開催予定は下記の通りです。詳しくは下記事務局までお問い合わせください。
応募受付開始 2008年1月7日(月)〜 /応募締切(消印有効) 2008年2月12日(火)
最終選考会 2008年4月22日(火)
●応募資格:国内のレストランに勤務し、料飲サーヴィス業務に携わっている30歳以下の方
●先行方法:一次試験(レポート提出)、二次試験(筆記試験・語学試験および面接)、最終選考会(実技審査・口答試問)

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