空・モノ・ヒトをつなぐ挑戦者。航空Aviation×商社Trading Company JALUX STORY

イノベーション推進チーム座談会JALUX Innovation Way—JALUXの新しい価値と文化を創造していく—

経営環境が加速的、かつドラスティックに変化している昨今、
新規事業の創出は、企業が進化成長を続けるための必須課題といえます。
そこでJALUXでは、2020年9月に「イノベーション推進チーム」を発足。
チームのメンバーに、参加の想いや活動内容について話してもらいました。

  • 小栁 順 航空アセットマネジメント部
    パーツ営業課 2013年入社

    航空会社や官庁が保有している航空機を対象に、整備受託管理をはじめ、整備に必要な部品・機器類の補給、AS9120(ISO9001)の品質認証に基づく品質管理などを担当。航空機の定時運航や安全運航を支えている。

  • 世古 陽泉 水産部 水産第2課
    2015年入社

    原料となる水産物の選定・調達、海外の製造拠点との折衝・品質管理、国内の水産卸会社や飲食店への営業・販売と、水産加工品ビジネスに関わる業務を一貫して担当している。

  • 長尾 秀斗 不動産部 企画開発課
    2016年入社

    空港勤務者向けの社宅・賃貸マンション等の開発を担当。空港周辺の用地取得から、そこに建てる物件の規模や内容を検討する商品企画、竣工後の売却までを手がけている。

  • 清藤 和可南 総務人事部 人事課
    2020年入社

    採用計画の立案から、広報・選考、内定者フォローまで新卒採用業務を担当。ビザや保険、引越し手配等、国内外異動者への各種手続きも担当している。

新規事業の創出は今後のJALUXに欠かせないと思う、自分なりの理由があるから

――所属組織での通常業務と兼務という形でチームに参加なさっていますが、自ら手を挙げた理由はなんでしょう?

小栁新型コロナウイルスの感染拡大によって、世の中の経済活動は停滞してしまいました。社内の誰と話しても、それぞれが危機感を抱いている様子で、明るい話はあまり聞こえてきません。航空業界では様々な指標から推測すると、景気がコロナ以前の状態に戻るのは2024年以降ともいわれています。景気が回復するまでの期間を「失われた4年」にしてはいけない。今こそダイナミックな動きが必要なのだと強く感じていました。そんな折にイノベーション推進チームのメンバー募集があったので、「これだ!」と思って即座に応募しました。

世古私の部署は、航空産業ほどの影響は受けていませんが、それでも売上は減少しました。他部署の社員の大半は苦戦していると言っていましたから、「会社として何かアクションを起こさなくてはいけない」という危機感はありました。また、入社以来ずっと水産部に所属しているので、個人的にも視野を広げる機会を求めていました。新規事業を創出するというミッションなら、自身の危機意識の面でも意欲の面でも最適な経験になるはずだという期待から、手を挙げたわけです。

長尾JALUXは、もともと不動産事業と保険事業からスタートして、さまざまな事業を開拓しながら成長を遂げてきた会社です。今でも既成概念にとらわれない着想で事業をつくりだし育てていくというのは、JALUXの長年続く企業風土であると思うんです。もともと、このような部分に惹かれて入社したこともあり、イノベーション推進チームの話を知ったときにはすぐに応募しました

清藤私は、総務人事部に所属しているので、通常業務の範囲では直接的に新規事業創出に携わることは難しく、メンバー募集の話を知ったときには、とにかくチャンスだと思いました。また、コロナの影響で入社式はオンライン、2ヵ月間在宅勤務での研修になってしまったので、このプロジェクトに参加することで、社員としての当事者意識をより強めたいという想いもありましたね。

小栁自分が新入社員だったころは目の前の仕事に精一杯だったから、このような話があったとしても、参加する気にならなかったはず。そういう意味では、新入社員の清藤さんが参加してくれたのは、とても驚いたし嬉しかったですね。

新規事業創出を念頭に置くと、目を向けていなかった部分の多さに気づく

――新規事業創出のために、普段はどのように活動なさっていますか?

世古まだ情報収集段階ですね。もともと、水産食品に関する情報収集はルーティンワークにしていましたが、今は対象を広げて、さまざまな事象に目を向けるように意識しています。また、単に関心を持つだけでなく、掘り下げるようになりました。AIを例にすると、以前は「この先、いろいろ便利になるんだろうな」くらいにしか思いませんでした。しかし今は、「何をどのように便利にできるんだろう」「具体的にはどのような技術が開発されているんだろう」などと、見聞きした情報をもとに自ら調べるように心がけています。また、本業の水産食品領域でも、部署内で新たなことをやってみたいと訴えるからには責任を持つべきなので、覚悟や勇気も必要です。イノベーション推進チームにも当てはまる話だと思いますが、恐れて発案を控えるようになってはいけないと自分を戒めていますね

長尾もともと新しいことやアイデアを出すということは好きな性格で、不動産部での通常業務の中でも、新たな企画を考えてメンバーや上司に提案することもありました。また、不動産部が所属するライフサービス事業本部においても、新たな取り組みを模索する活動があり、私は不動産部の取り纏め役を務めています。普段から、新たなアイデアを見つけて事業化案にまとめているのですが、イノベーション推進チームは全社横断的なプロジェクトのため、周辺業務に留まらず視点を広げて考えることを意識しています。

清藤私は、そもそも社会に出たばかりで知見がありません。そこで、JALUXのプレスリリースに目を通したり、先輩方の話を聞いてみたりで、社内にどのようなセクションがあって、それぞれどのような事業を展開しているのかを勉強しているところです。まったく新たなアイデアをゼロベースで生み出すのではなく、既存のセクションのコラボで新たな取り組みを創出できないかというアプローチですね。イノベーション推進チーム内の、メンバーの実務発表なども、すごく参考になっています。

小栁風通しの良さはJALUXが誇る社風のひとつ。いろんな人とコミュニケーションをとることを勧めたいです。そのうえで、清藤さんなりのアイデアにつなげて欲しいですね。私自身は、事業化を意識したデータ集めを心がけています。例えば、市場規模や想定されるコンペティターが提供するサービス内容、JALUXでやるならどのような体制で臨むべきかなどです。要は、マネジメントからGOサインが出たときに、すぐに具体的な議論を展開できるようあらゆるケースを想定して準備を進めておくことが、新規事業を提案する側の仕事だと思うんです。情報の集め方や、どこから着想を得るかは人それぞれでいい。むしろ多種多様であるべきですね。ただし、常にゴール・有るべき姿をイメージしながら考えるというスタンスは不可欠だと思います。

JALUXにしかできないイノベーションがあるはず。その境地に向けて不断の努力を重ねる

――ご自身が温めている新規事業創出のプランは、どのようなものでしょう?

長尾具体案としては、当社にないAIや衛星などを利用した最新技術と、多様な既存事業の組み合わせによる新規事業創出を目指したいですね。JALUXの最大の特徴は、同じ会社のなかに様々な業界に携わる部門が存在していることだと思うんですよ。異分野同士の強みを生かせるようなアイデアを出し合っていれば、事業化に繋がる案はたくさん出てくるはずです。事実、ライフサービス事業本部のほうでも、多数の案が出ていて、考えることより絞ることに苦労しているくらいです。イノベーション推進チームでは、目的や課題、定量目標などを明記する共通のフォーマットをつくって、比較検討しやすくするべきだと思っています。

世古そうですね。時間が限られていることを考えれば、各自がアイデアを出しっぱなしにしていてはまとまらないと思う。私自身は、空港にこれまでにない施設をつくる案を考えているところです。例えばトレーニングジム。飛行機に乗ると、長時間同じ姿勢で過ごしますよね。フライト前、またはフライト後にひと汗かいてさっぱりできるのは、特に飛行機の利用機会が多いビジネスパーソンに歓迎されるのではないかと。今のJALUXには、メディアに取り上げられるようなビジネスがあまりありません。一般消費者に受け入れられるようなサービスを創出すれば、世間における認知度も高められるはずです。

清藤私も世古さんと同じように、JALUXのブランドを広めるような取り組みを具現化できるといいのではと思います。まだ具体案はありませんが、B to Cビジネスをより強化し、展開していくことで、人々の暮らしや経済活動を豊かにすることに貢献できれば、自分自身の励みにもなりますから。また、企業理念である「幸せづくりのパートナー」を掲げるにあたり、社会や人々に今後どのようにして、JALUXが生み出す価値を提供できるかが重要になると考えますね。

小栁JALUXは、航空・空港領域に関し、インフラとしての機能面だけでなく、機内サービスや付随する様々な業務に経験と知見を有しています。この点を考えると、JALUXらしさをすべて集約できる事業は、究極的なことを言えば航空会社を立ち上げることではないかと。突飛かもしれませんが、「できるわけがない」ではなく「どうやったらできるのか」というスタンスで突き詰めてみたいと思っています。

清藤ちなみになんですが、メンバー以外の社員もこのイノベーション推進チームに対しての関心が非常に高くないですか? 私は、上司や先輩、同期からもよく「今は何を議題にしているの?」と聞かれます。

長尾あるある! 「実はこういうアイデアがあるんで、よかったら長尾から共有してみてくれないか」なんて言われることも多いですよ。社員個々が新規事業創出を自分ごととしてとらえてくれているのは心強く感じますね。

小栁私も、部署内で活動報告を求められることが多いです。どんなことが話題になっているかもさることながら、新規事業創出の「考え方」をフィードバックするように心がけています。そのうえで、メンバー以外の社員にもJALUXの社員としての当事者意識をもって様々なイノベーション案を考えてみてほしいですね。

清藤年次問わず多くの社員が、我々の活動に興味を持ってくれているのは、期待の表れでもあると思います。イノベーション推進チーム発足時のテーマでもありますが、誰かがやるだろうと人任せにしてはならず、全社員が一枚岩で、Team JALUXとして知恵と工夫を重ねていく必要がありますよね。一人ひとりが主役となり、日々変革に挑戦していく。そうしてJALUXグループの新しい価値と文化を創り上げていけるような取り組みを目指していきたいです。